南海トラフ地震のアラートが出たりで話題になっていますが、この暑さで停電なんかしたら二重に非常事態で考えたくも無いくらいですね。暑さと心不全の関係を少し調べてみました。
Too hot to handle? The effects of extreme heat on cardiovascular health;European Heart Journal, Volume 44, Issue 6, 7 February 2023, Pages 440–442,
Too hot to handle? The effects of extreme heat on cardiovascular health
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- 熱波の頻度と影響:
- 高温や短期間の激しい熱波は、心臓血管系に多大なストレスを与え、死亡率を増加させる。脱水や、体温を下げるため皮下の血液を主要臓器に送り出して負荷がかかるから。例えば、2015年、2017年、2018年、2019年のヨーロッパでの熱波はその一例。
- 高温は、体が熱を放散する能力を超えると、脱水、血圧の低下、心拍数の増加など、一連のイベントを引き起こし、心血管機能を損なう。
- 気候変動と他の環境要因:
- 気候変動は高温だけでなく、山火事の増加による空気汚染も引き起こし、心血管疾患のリスクをさらに高めます。
- 山火事による微粒子物質と都市上空の停滞した空気は、CVD による死亡率に寄与し、最近イタリアの研究では微粒子物質による熱と汚染の影響が死亡率を 3 倍に高めていた
- ジャーマンウォッチ研究所の2020年世界気候リスク指数のデータによると、日本、フィリピン、ドイツが気候変動の影響を最も受けている。
- 予防と対応策:
- 12時から15時までは屋内にいるように
- 通気性のある生地を使用した軽量で明るい色の衣服、日よけ帽子、メガネを着用し、日焼け止めを使用
- 脱水症状は心臓に負担をかけるので、水分補給を心がけ、カフェインやアルコールは避ける
- 定期的に休憩を取り、休息し、水分補給をする
- 処方された薬はすべて服用し続ける
当たり前と言えば当たり前ですが、猛暑で脱水脳梗塞や心負荷がかかり倒れる人が多いのは感覚的にあってるんですね。それと、2020年の気候データでは猛暑の影響を最も受けてた国に日本が入ってたことは知りませんでした。どんな年だったかはもはや覚えてませんが、、、
患者さんにはちゃんとデータとして猛暑で心血管イベントが増えることがはっきりしてると伝えていきたいです。
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