『循環器疾患における緩和ケアについての提言』が日本循環器学会より発行されてますが、なかなかガイドラインを読み通すのは時間を取られてしまいます。何回かに分けて自分なりにかみ砕いて表現しようかと思います。あくまで私のノートなのでガイドライン原本をご参照ご利用下さい。
第1章 総論 : 5.集中治療における意思決定支援
2014年の「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドライン~3学会からの提言~」と「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」がベースとなる
心不全末期でも多くが救急搬送されて病院にて集中治療を受ける。主治医のいない病院のことも多い。AMIのような場合は患者家族背景が分からずに治療が進むことも多い。
末期状態と思われても救命しうる点、心移植という起死回生手段がある点が循環器末期の特徴。
救命を目的とする場合終末期でも強心薬や機械的治療を行い、それに依存される状態になってしまうので、治療方針が決定される前に適応について検討する必要がある。
終末期と判断しても適切な治療を継続することが症状緩和になり必須である。ただしどこまで行うべきかという問題がある(NPPVなど)。家族には以下①②を伝え理解してもらう必要がある
①最善の集中治療を尽くしても,患者の病状が終末期の状況にあること
②これ以上の措置は患者にとって最善の治療ではなく,患者の尊厳を損なう可能性がある生命維持治療となりえること
第1章 総論 : 6.診療の質
2014年WHOの報告では緩和ケアを必要とする疾患の第一位は癌ではなく循環器疾患であり、40%近いとされている。しかし緩和ケアは癌を対象に発展してきたため非癌については歴史が浅い。
DNAR指示の下に安易な終末期医療が実践される危険があり、前提として適切な循環器疾患治療が行われているか、診療の質を評価する必要がある。
Quality Indicatorを用いる。
終末期になっても継続した治療を検討することが大事
つづく・・・
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